東京アカデミー東京校
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みなさん、こんにちは!
社会福祉士国家試験対策の予備校=東京アカデミー東京校の社会福祉士国家試験担当です!
東京アカデミー東京校ではオンラインによる社会福祉士国家試験対策講座を6月22日(日)から開講いたします!
そこで、受験生を応援するために、
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受験生が知っておくべき知識や、過去問題を見ていくことにしましょう!
「今日の1問!」と題して、過去問題を見ていきます。
本日も第36回の問題からです!
問題22 福祉における政府と民間の役割に関する次の記述のうち、最も適切なものを1 つ選びなさい。
1 平行棒理論とは、救済に値する貧民は救貧行政が扱い、救済に値しない貧民は民間慈善事業が扱うべきだとする考え方を指す。
2 繰り出し梯子(はしご)理論とは、ナショナルミニマムが保障された社会では、民間慈善事業が不要になるとの考え方を指す。
3 社会市場のもとでは、ニーズと資源の調整は、価格メカニズムにより行われ、そこに政府が関与することはない。
4 準市場のもとでは、サービスの供給に当たり、競争や選択の要素を取り入れつつ、人々の購買力の違いによる不平等を緩和するための施策が講じられることがある。
5 ニュー・パブリック・マネジメント(NPM)とは、福祉サービスの供給に参入した民間企業の経営効率化のために、その経営に行政職員を参画させる取組を指す。
選択肢1・2は難しいかと思いますが、
当時の東アカの教材の179頁には肢4、肢5に関する記述があり、正解を導くことができます!
1 × 平行棒理論とは、ベンジャミン・グレイ(Gray、B.K.)が提唱した理論で、
救貧法に関する王命委員会報告書において、多数派報告を形成しました。
公私それぞれが独自の対象を設定して平行関係的に機能するという内容で、公私分離の原則に発展。
選別主義に基づき、「救済に値する貧民」と「救済に値しない貧民」に分け、
「救済に値する貧民」には慈善組織協会(COS)などの民間部門が中心となり公的部門より高い給付を与え、
「救済に値しない貧民」は、民間部門の対象外で下位に位置づけ、救貧法の対象としました。
2 × 繰り出し梯子理論とは、救貧法および貧困救済に関する王立委員会の報告書において、
少数派報告が主張した理論で、公私協働の原則に発展しました。
最低限の生活を行政が保障し、その上に梯子を繰り出すように、
公的部門では果たせない独創的・柔軟な活動や宗教的・道徳的感化といった独自の活動を民間部門が担うべきであるというものです。
3 × 社会市場とは、ティトマス(Titmuss、R.M.)が提唱した概念で、ニーズと資源とのマッチングが行われる経済市場とは異なる領域のことです。
社会市場のもとでは、ニーズと資源との調整は、政府の公的供給や、家族やコミュニティにおける贈与・相互扶助などを通じて行われます。
4 ○ 準市場とは、ルグラン(Le Grand、J.)が提唱した概念で、
従来、公的部門によってサービスが提供されると考えられてきた分野に、市場メカニズムを部分的に適用し、効率化を図ろうという考え方です。
典型的な準市場の例として、介護保険制度が挙げられます。
5 × ニュー・パブリック・マネジメント(NPM、新公共管理)とは、
民間企業の経営の考え方を行政の現場へあてはめようとするものでする。
NPM の典型的な例として、
PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)のように民間資本を公共サービスに導入したり、
政府の業務遂行のみを行う部門を独立行政法人として分離して企業並みの経営を行わせたりすることなどが挙げられます。
正答 4
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皆様の合格を心より応援しています!